Phantom 3 の機能や飛行時の注意事項など確認(ユーザマニュアルより)
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DJI Phantom3を動かすにあたり各種説明・マニュアルをしっかり理解しておく必要がありますが、私が参照したときは英語のユーザマニュアルしかなかったので、その時のメモであり、完全に自分用です。
2015.5.15時点では、Phantom3の公式チュートリアルの動画が存在しないようです。クイックスタートガイドには、http://www.dji.com/product/phantom-3/videoにチュートリアルビデオがあると記載があるが、実際は存在しない様子。(WebにはVideo Tutorials Are Coming Soon.とある)
なので、取り急ぎはユーザマニュアルとクイックスタートガイドを中心に確認していく。最大高度や飛行距離の制限などアプリ側での設定も多いが、アプリは英語かつ、まとまった情報がなさそうなので、フライト時に順次確認していくことにする。
マニュアル(日本語)とクイックスタートガイド(英語)はこちら
Phantom 3 Professional User Manual (JP) v1.0
Phantom 3 Professional Quick Start Guide (EN) v1.0
飛行時の確認事項・基本操作
コンパスキャリブレーション
新しい場所での飛行前には、必ずコンパスキャリブレーションをすること。コンパスがずれていると、飛行の不安定化、墜落などにつながりかねないので確実に行う。やり方は簡単で、アプリの案内に従えばできる。
1 キャリブレーションを選択する
DJI Pilot app のAircraft Status Barをタップし、「Calibrate」を選択します。新しい場所で飛行させるときは毎回必要な作業です。
2 水平に機体を持ち上げて360度反時計周りする
LEDの機体のステータスが緑点灯します
3 前方を下にして機体を真横のまま、360度反時計回りする
LEDの機体のステータスが赤の場合は再度1からやり直しです。以下の場合もすべてやり直しです。
- LEDの機体のステータスが緑と黄色の点滅をしているとき
- 新しい場所で飛行するとき
- ハードウェアの取り外しなど機体に変化があった時
- フライト時にまっすぐ飛ばしているのにまっすぐ飛行しなくなった時
離陸から着陸までの基本操作
- 広い平らなスペースに、またバッテリーランプを自分に向けて設置する
- リモコンとモバイルデバイスの電源をONにしてからバッテリーをONにする
- DJI Pilot appのアプリを起動して、Cameraページに移動する
- 機体のLEDが緑点滅するまで待つ。黄色の点滅ではホームポイントが記録されていない。
- モーターを起動して、スロットルをゆっくり上げて離陸させる(もしくは自動テイクオフ機能を利用する)
- アプリからカメラとビデオをとる
- ゆっくりとスロットルを下げて下降させる
- 着陸した後に、モーターを停止させる
- 機体のバッテリーの電源をOFFにしてから、リモコンの電源を切る
ホームポイントの確認確認とRTH(Return-to-Home)の実行
流されたり、コントロールを失った場合には、最後に登録されたホームポイントに自動的に戻ってこさせることが可能です。ホームボタンは、GPS強度が問題なければ離陸時の場所がホームポイントとして登録されます。ホームポイントが登録されている場合は、GPSアイコンが早く点滅するので、ホームポイントが登録されているかどうかを毎回確認したほうがよさそうです。
また、RTHの機能には、3種類ある。
Smart RTH
リモートコントローラーのRTHボタンを押下(もしくはモニターのRTHボタン)することで機体を自動的にホームポイントに戻すことができます。手動でホームポイントに戻すことができるので、コントロールを失いそうになった場合に利用します。
Low Battery RTH
バッテリーが少なくなると、急速に電圧が下がり、バッテリーが急低下することがあります。バッテリーがなくなると飛行もできなくなるため、事故につながることもありえます。そのため、バッテリーが少なくなったら、なるべく早い段階で着陸させたりする必要があります。さらに、このLow Battery RTH機能は、安全に帰ってこれる範囲のバッテリーがなくなると判断された場合に、自動的に戻ることができるのでさらに安心して飛行させることができます。
Low Battery RTHが起動すると、10秒間カウントダウンが始まるので、その場近くに着陸させられるならRTHボタンを押してキャンセルし、そのままRTHの機能を利用して戻らせる場合は、そのままにすると自動的にRTHが始まります。
Failsafe RTH
リモートコントローラーと機体の信号が一時的にでも切断された場合に、コンパスが正常に動いている場合に、自動的にRTHがされます。ただし、リモートコントローラーと機体が再接続した場合はRTHの操作は中断されます。Failsafe RTHは、Low Battery RTHのように手動でRTHのキャンセルはできないので、戻る途中に障害物があった場合にぶつかってしまう可能性もあります。そのため、「適切なフェールセーフの高度」をフライト前に自前にセットする必要があります。
適切なフェールセーフの高度の設定
DJI Pilot app>Camera>MODE>Advanced Settings>Failsafe mode>Failsafe altitude
Intelligent Flight Batteryの確認
DJIのバッテリーは単なるLiPoバッテリーではなく、過充電の制御、0℃から40℃までの耐熱、自動放電、バランスチャージ、8Aを超えた充電は自動停止、などなど色々な制御が付いており、取り扱い注意が必要なLiPoに対する負荷をかなり減らしてくれます。しかも、バッテリーのエラーがあった場合に、それらを記録し、アプリから見れるようにしているなど至れり尽くせりな感じです。
フライトモードの確認
フライトモードは3種類あり、コントローラーの右後ろのフライトモードのスイッチを右(F-Mode)・真ん中(A-mode)・左(P-mode)に変更することで切り替えが可能です。Vision Positioning(GPSがなくても安定飛行・ホバリングができる)を利用するためにも、P-modeにしておくのが良いです。
各モードの意味合いは以下。
P-mode(Positioning)
P-modeは、GPSの信号が強い時に最も効果的なモード。GPSの信号の強度によりさらに3つの違いがある。
P-GPS
GPSとVision Positioningの両方が利用可能で、基本的にはGPSを利用して移動。
P-OPTI
Vision Positioningが利用可能で、GPSの信号が強いことが必ずしも必要ではないので、屋内などでも利用可能。
P-ATTI
GPSもVision Positioningどちらも利用できないモード。高度や気圧などを用いて飛行させる。
A-mode(Attitude)
機体安定のために、GPSやVision Positioningが利用されないモード。気圧計のみを利用する。Homeポイントを正しく設定されていれば、途中でコントロール不能になってもHomeポイントに自動的に戻ってくることができる。
F-mode(Function)
Intelligent Orientation Control(IOC)が作動するモード。飛行のさせ方を予め固定できるので、撮影時などに多用しそうなモードです。
フライトステータスの確認
Phantom3には前方方向を示すLEDと後方にある機体のステータスを示すLEDがある。
機体のステータス(後方に位置)のLEDの意味
色と表示方法 | 意味合い |
---|---|
正常 | |
赤・緑・黃の交互に点滅 | 起動中・自己診断中 |
緑・黃の交互に点滅 | ウォーミングアップ |
緑がゆっくりと点滅 | 飛行OK(Pモード) |
緑が2回点滅 | 飛行OK(PモードGPSなし) |
黃がゆっくりと点滅 | 飛行OK(A-モード) |
警告 | |
黃が早く点滅 | リモートコントロール不能 |
赤がゆっくりと点滅 | バッテリが少ない |
赤が早く点滅 | バッテリがない |
赤が点滅 | IMUのエラー |
赤と黄色が交互に点滅 | キャリブレーションしなおしが必要 |
コントローラーのステータス確認
コントローラーの下部にLEDがあり、ステータスが確認できる。
色と表示方法 | アラーム | 意味合い |
---|---|---|
赤点灯 | ♪ | 機体との接続断 |
緑点灯 | ♪ | 機体との接続中 |
赤点滅 | D-D-D | リモコンのエラー |
赤・緑(赤・黄)の交互点滅 | 無し | 映像の通信が中断 |
Vision Positioning(ビジョンポジショニング)とは
VISION POSITIONING
Fly indoors, low to the ground, and in GPS-free areas with Vision Positioning technology. Visual and ultrasonic sensors scan the ground beneath your Phantom 3 Professional for patterns, enabling it toidentify its position and move accurately.
http://store.dji.com/product/phantom-3-professional
屋内や低位置で飛行させる際に、地面との距離などをセンサー(超音波やカメラ)を用いて、機体自身の位置を認識させることで、自動的にホバリングしたり正しく飛行させることができるための機能のこと。AR Drone2.0でもLanding直後に低位置で勝手にホバリングしてくれる機能が大変便利でしたが、同じ機能ですね。
ただし、Vision Positioningにも制約があります。以下のような場所では、注意して操作が必要です。
- 単色(黒・白・赤・緑等)の地面の上
- 高い反射性がある地面の上
- 早く飛行している時
- 水の上や透明の地面の上
- 動いている地面や物の上
- 光の加減が頻繁に変わる場所
- とても暗い(lux<10)、もしくはとても明るい(lux>100000)地面の上
- 音波を吸収するような素材の地面の上
- 模様などが複雑な地面の上
- 傾いた地面の上
- センサーが汚れている時
- 0.3m〜3mの範囲外の高さの時
- 40kHzの電波が出ている付近(Ex.一部の電波時計、ラジオ、オーディオ等)
Intelligent Orientation Control(IOC)とは
IOCとは、飛行時に進む方向などを固定してくれる機能。以下のように3つのモードがあります。ある程度、機体の動きを固定したい場合など撮影するときに重宝しそうです。
- CL(Cource Lock)が進む方向を固定するモード
- HL(Home Lock)Homeポイントを記録して、そこを起点に移動?するモード
- POI(Point Of Interest)は、任意の場所を記録して、前面は指定した場所に向いて回る
ざっと基本機能を中心にピックアップした。が、とてもとても高機能すぎて追いつかない…実際の飛行中にiPhoneのモニターで表示される各種状態や設定など、他にもできることがたくさん有りすぎる。
4Kカメラ搭載 DJI Phantom 3 Professional
フルHDカメラ搭載 DJI Phantom 3 Advanced